中学入試まであと3ヶ月、さて生徒さんにどう接していく?

 

 兵庫県の中学入試まで残り3ヶ月を切りました。

 当塾では、灘、甲陽といったいわゆる難関校ではなく、中堅校を目指す生徒さん数名を指導しています。

 

 残り時間が少なくなり、焦りと不安を感じておられるのはやはりお母さまや保護者さまで、当の本人たちは個人差はあるにせよ、それほど焦っている様子は感じられません。

 

 考えてみるとまだ12歳の男の子、女の子。

 「お母さんや塾の先生が言うから勉強してる」といった理由も少なからずありますし、私自身30年以上前の自分を思い返しても「よくわからないけど、勉強する環境に自分がいたから頑張ってた」気がします。

 

 では残り3ヶ月どういった勉強をすればいいのでしょう。

 王道ともいうべき、「過去問」に取り組みます。

 この時期だと志望校がほぼ決まっており、迷っているとしても2校のうちどちらにしようかといった状況が大半です。

 

 当塾でも過去問を本番さながら時間を計って解き、合格ラインとの比較、その後の見直しをしていわゆる「傾向と対策」を体で覚えてもらいます。

 ですが、ここで効いてくるのが「基礎」がしっかり身についているかです。

単に過去問のパターンを習得しようにも、土台となるものが揺らいでいるとやはり積み上げることが難しくなります。

 

 そういった場合、どう手だてを施すかですよね。

 どんな生徒さんでも得意、不得意はあります。

得意をさらに伸ばし、不得意が足を引っ張らないようにという方針で進めます。

そして教科ごとの目標点数を決め、生徒さんに具体的な目標を与えます。

 また、やはり残り時間を考えると、今から時間をかけても伸びが期待できないものは、優先から外すことになります。

 

 しかしここで私がいつも引っかかるのが「いかに効率的に進めるべきか」とか「合格への最短方法」といった言葉です。

 もちろん合格は大事ですし、塾にとってはそれが生命線であるということも承知しています。

 ですから完全に否定をするわけではないですし、私も少なからずそれを実行しています。

ただ私が常にこだわっていたいのが、単に「受かれば良い」「合格したもん勝ち」では決してないということです。

 

 まだ心も体も未熟な小学生、「中学受験合格」というものが最大かつ最終のゴールと勘違いしてしまう生徒さんもいます。

 実際、私も「中学受験に合格したら、もう勉強はしなくていいんやろ?」と両親に言ったくらいです。

 中学に入ったら「益々勉強しなくちゃいけない」という現実を知りがっかりはしたものの、当時の私は何とかそれを受け止めることができたようです。

 ですが、最終ゴールと勘違いし、中学に入った途端やる気もモチベーションも、目標も消滅してしまっては元も子もありません。

 

 中学受験を目指す小学生に「勉強の楽しさを教える」というのは、言うのは簡単ですが生徒さんによっては難しい場合もあります。

 ですが、中学受験を通じて培った頑張り、やればできるという自信、あの時自分が頑張れたという自己肯定感、こういったものが後のその子の人生の大きな糧となり、誰のためでもない、自分のための人生を豊かなものにできる原動力になると私は信じています。

 

 私も最近歳を重ねて、色んな経験をしながらも時には弱気になったり、自分らしさって何だろう、もっと趣味を持たないとな、などと・・・要は塾長の私も日々あれやこれやと悩み、思いを巡らせているわけですよ。

 それでも楽しく充実した豊かな人生を過ごしたいと、自分がやりたいと思った塾長というお仕事を今しています。

 そして私自身、中学受験を遠い昔に経験し、その経験が今自分の人生において大きな糧となっていることを身をもって経験しているからこそ、今生徒さんたちには「合格」や「成績アップ」だけではなく、

 

 中学受験というもの通じて、

 『目の前の困難にどう向き合うのか、何をどのように進めたら良いのかを自身でも考え、モチベーションや気持ちが乗らない時にそれをどう乗り越えていくのか、小学生ながらも勉強を通じ自身と自問自答することが、そのずっと先にある将来の豊かな人生につながるんだ』ということを伝えていきたい、

順進塾はそんな塾です。

 

 

神戸市中央区三宮町(三宮・元町)個別指導個人学習塾 「順進塾」

私立中学受験用の赤本の写真